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俺の運命の相手が、男だった件について。

第1章 ありえない運命だった件について。

─そして放課後─

占いの館前。

「お、おい…本当にここか?」

「うん。そーだけど?」

当たり前というように言う玲。

これが…"占いの館"?

あきらかに怪しく、まさにゴーストハウスにも見える不気味さと胡散臭さを醸し出す建物。

…だが、一歩見方をかえれば、お城のような造りの……

「ラブホみてーだなっ」

「…はぁ」

俺が躊躇っていた単語を、さらっと口にした玲に、俺はため息を吐いた。

別にその単語が恥ずかしくて…何ていう純情キャラでは無いが…

野郎の…しかもダチと一緒に、いくら"みたい"といってもラブホに見えなくもない建物に入るのは…

正直微妙だから考えたく無かったのに……

「ん?どーしたんだ?」

でも、特に何も思って無い…というか、気づいていない玲にわざわざ言うのも何なので。

「いや…別に」

と、結局無かったことにした。

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