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俺の運命の相手が、男だった件について。

第3章 ありえない脅しの件について。

何となく、玲に言いくるめられてるような気がして腑に落ちないが、仕方無く玲の言葉に耳を傾ける。

求愛かどうかは別としても、確かに姉が言った通り、人に興味を示すのは珍しいとのことだ。

「うん…そだけど…」

「じゃぁ、もう、柊にとって朔は特別ってことだよな。」

「ぅえっ!?」

「は?そーだろ?」

当たり前だろ?というかのごとく聞いてくる玲。

いや、姉ちゃんの話からしてそーかもしんねーけど!

改めて言われると、よく解らない。

だって、アイツみたいな選び放題の奴が何で男である俺なんだ?

それに、人に興味を示さない奴が、今日初めてあった奴を好きになるってのも変な話だ。

その疑問をそのまま玲にぶつけると、少し考えるように唸ってから「おそらく…」なんて前置きまでして答えてくれた。

「朔の事、珍しいって言ったんだろ?」

「え…う、うん」

「柊は、きっと…あの容姿だからこそ、自分に朔みたいな態度とる奴が居なかったんだよ」

「あー…うん」

「そんで、きっと、興味持って。
人に興味を示さないからこそ、初対面で興味を抱いたお前の事が、"特別"になったんだろーな。」

「……」

玲のくせに妙に説得力のある説明だった気がする。

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