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俺の運命の相手が、男だった件について。

第4章 気持ち悪過ぎるアイツの件について。

─「て、ことがあったんだけど」

「うっは、まぢ?それは盛大にやらかしたなー」

イラ…

はっきり言いやがるよな。しかも笑って。

朝、登校中、たまたま玲と会い、何となく一緒に学校へ行くことになった。

そして、あまりの悔しさに、つい昨日の事を玲に話してしまったのだった。

"やらかした"なんて事…俺がいっちばん解ってんだよ。コノヤロー。

解りきってる事を話してんのに、人に……つーか、玲に改めて言われると何だか腹がたつ。

プラス…玲の笑顔に腹がたつ。

人が"つい"とは言え、失態…てか、悩み事?を話してるってのに…

それを笑うだなんて。
なんて失礼な奴なんだ。

俺はブッスーと口を閉ざし、ポケットに手を突っ込む。

季節は、秋。

昼間ならまだ暖かさが残っているものの…

朝はやはり寒い。

グルグルと巻いたマフラーに、顔をなるべく埋める。

それでも半分ぐらいしか埋まらず、開いた隙間から白い息が出ては消える。

その、息をするたびに漂う白い蒸気を見るたび寒さがまた増していく気がした。

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