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俺の運命の相手が、男だった件について。

第4章 気持ち悪過ぎるアイツの件について。

「お前は昨日、もう1つ、罪を犯している。何だか解るか?

……人の不幸を爆笑した事だ。」

うっ…と、怯む玲。

何だか凄く楽しくなってきた。

俺は勝ち誇ったように続ける。

「あれは傷ついたなー。
…さすがに、漫画一冊で解決できる事じゃないよなー。

しかも、今なんて声すらかけてくれずに一人でさっさと座ってたしなー。」

「だ、だから、さっきから謝ってんじゃん…」

「ああ、そうだな。
だから俺もさっきから言ってるだろ?

許してやらんでもない。ってな。

─許してやる代わりに……お前の好きな奴、教えろよ。」

「は…はぁ!?」

交換条件に出したモノ。

それは玲の好きな奴を教えろって事。

別に言いたくないならいっか。って思ってたけど…

気が変わった。

コイツに俺の悩みを笑われた分、俺もコイツの悩み(好きな奴)をネタに色々と手伝わせる。

うん。我ながら良い考えだ。

これでコイツも無闇に俺をバカにしないだろう。

むしろ、玲の好きな奴を知る事で、俺が脅して……否。

俺の事を玲が"自分から"手伝いたくなったり、漫画を(もっと)奢りたくなったりするはずだ。

何てったって、俺にも言えないような相手なんたがら…

いいネタになりそうだ。

「ほら、玲?…早く言えよ」

今にも腹を抱えて笑いだしたい気分だが、必死にそれを抑え、ワナワナと震える玲に言う。

すると、玲は開き直ったように俺の顔を見ると早口でこう言った。

「も…もとはと言えば、だ!
朔の悩みを笑ったのは俺が悪かったけど、遅刻の奴は違うだろ!?」

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