永遠(トワ)に愛す ~新たな恋~
第3章 婚約者…
「‥‥‥これは受け取れ ません…」
「え?」
「わたしには好きな人が います
だから‥坂野上さんの 気持ちには…」
「それは困るな」
言い切る前に、涼は嫌な笑みを浮かべながら口を開いた。
「きみのお父さんには
もう許可を得てるから 」
「えっ…どういう…」
「きみに聞いたのは立て 前で
俺と付き合うのはもう 決まってるんだよ」
「そんな勝手なっ…」
「損はさせないから
快くOKしてよ?
俺も無理強いは嫌だし 」
そんな…
わたしには‥拒否する ことすら許されないの っ!?
こんな人と一緒になる くらいならっ…
「あなたと結婚するくら いなら
死んだ方がましですっ !!
お父さんがなんと言お うと
わたしは絶対嫌です! !」
「…それは残念…
じゃあ仕方ないね…」
その嫌な笑みに、ゾクッと寒気がした瞬間…
徐々に視界がぼやけ、強い睡魔が美李亜を襲った。
なに‥これ…
「ワインに強力な睡眠薬 を仕込んだんだよ
OKなら‥眠ったあと紳 士的に家まで送り届け るつもりだったけど… どうしても嫌みたいだ から仕方ない
どんな形でも‥関係を 持っちゃえばもう嫌と は言えないでしょっ」
いやっ…シンさん…
助けてっ‥‥‥
美李亜の意識はそこで途切れてしまい‥テーブルの上に倒れ込むように、深い眠りについてしまった。