永遠(トワ)に愛す ~新たな恋~
第1章 出逢い…
「シン
新規の指名だ」
「わかりました」
ボーイにそう礼儀正しく言うと、シンは隣に座っていた客に視線を戻した。
「もう行っちゃうの~? 」
「すみません
すぐ戻るので少し待っ ていて下さい」
「はい…」
唇が触れそうな距離まで顔を近づけ見つめるシンに、客の顔は真っ赤になり放心状態になってしまった。
「ご指名ありがとうござ います
シンです」
礼儀正しくお辞儀をして頭を上げたシンは、その姿を見て‥一瞬ドキッと胸が高鳴った。
「わっわたしは堂縞美李 亜ですっ
そのっ‥‥こういうお 店は初めてでっ…」
緊張して目を泳がせている美李亜に、シンは隣に座り優しく微笑んだ‥‥
「私が‥その緊張を忘れ させるくらい
あなたを楽しませます 」
「えっ‥あっ…はい‥‥ 」
写真で見るよりも
綺麗で素敵な人‥‥
「飲み物は何にしますか ?」
「あの…赤ワインで…
シンさんは…?」
「私も同じものにします 赤ワイン好きなんです か?」
「ええ…他のお酒は苦手 で‥‥」
「そうですか
私も赤ワインが一番好 きです
中でも‥700年寝か せた物は最高な味わい です」
「700年っ…!?
すごい年代ものですね っ」
「あ‥‥はい」
私としたことがつい…
ふと‥さっきよりも緊張がほぐれている美李亜の姿を見たシンは、ホッとしたように笑みをこぼした。
この感じはなんでしょ う…
何か‥惹かれるものを 感じます‥‥
…まるで‥りん様の時 と同じように‥‥
「シンさん‥あの…
また‥逢いに来てもい いですか…?」
「もちろんです」