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身代わり妹

第5章 揺心

重い足を引き摺りながら、受付へと向かう。


「はぁー…楽して簡単にお金を稼げないかな……」


ため息と共に零れ落ちた言葉。


「美優先輩! 声に出てますよ!」

隣に座る花純ちゃんに腕を突つかれた。


「あ、ごめん」

「そんな楽な仕事あったら、私が率先してやってます」

「……だよね」


はぁー…っとまたため息が出る。



「田口さん」

今日の新患さんの田口さんをお会計に呼ぶ。


「ねぇ、君いくつ?」

隣にいる花純ちゃんに聞こえないようにか、小声で話し掛けてくる田口さん。


「え? 24です」

私は素直に答えた。



「一晩で10万は稼げるよ。興味あったら連絡して」


そう言って、田口さんから携帯番号の書かれたメモ紙を渡された。


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