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身代わり妹

第3章 解禁

「美優!」

バサッ

突然メモ帳を取り上げられる。



「凌太…先生……?」

驚いて顔を上げれば、

凌太が怒ったような顔をしてメモ帳を持つ手を高く上げていた。



「患者相手に聞かれる度教えてたらキリがないだろ!」

「……凌太先生には関係ないでしょ」


立ち上がり、凌太の手からメモ帳を奪い返す。


「美優!」

再び伸ばされる凌太の手を振り払う。


「リア充に、私の寂しさなんか理解出来ないでしょ」

「は?」


眉間にキツく皺を寄せ私を睨む凌太を無視して、番号とメアドを書いた紙を浅川さんに渡す。



「やったぁ! 後でメールするね」

「うん、待ってるね」


跳ねるように大喜びしながら帰る浅川さんを笑顔で見送った。


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