身代わり妹
第4章 現実
今朝の事など気にも止めず、
今日が何の日かも気付きもせず、
母は私に洗濯物を投げつける。
朝受け取った洗濯物と、仕事終わりに寄った今受け取った洗濯物を提げ、私はトボトボと歩き出す。
(別に…毎年の事じゃない……)
姉が秋村病院に来る前は、仕事の前と終わった後に入院先の病院へ御用伺いに行かなければいけなかった。
それを思えば、今は同じ敷地内にいてくれるだけ有難い。
はぁー…
深いため息を吐いた時、
「あ、美優! お願いがあるんだけど……」
エレベーターホールに向かう途中で由美さんに引きとめられる。
「どうかしたんですか?」
「うん。
ほら、美姫さんの転院の話が来てから、凌太が寝ないでパソコンや資料で何かをずっと調べているのよ。
今日は顔色が悪くてフラついてたから、夕方、強制的に帰らせたの」
「凌太が……?」
確かに、昼休みに食堂で会った時、具合悪そうだった……。
「大丈夫なんですか?」
「それを美優に見てきて欲しいのよ」
今夜は人手が足りず由美さんが夜勤に入る。
帰れない由美さんの代わりに、凌太の様子を見てきて欲しい……という事だった。
今日が何の日かも気付きもせず、
母は私に洗濯物を投げつける。
朝受け取った洗濯物と、仕事終わりに寄った今受け取った洗濯物を提げ、私はトボトボと歩き出す。
(別に…毎年の事じゃない……)
姉が秋村病院に来る前は、仕事の前と終わった後に入院先の病院へ御用伺いに行かなければいけなかった。
それを思えば、今は同じ敷地内にいてくれるだけ有難い。
はぁー…
深いため息を吐いた時、
「あ、美優! お願いがあるんだけど……」
エレベーターホールに向かう途中で由美さんに引きとめられる。
「どうかしたんですか?」
「うん。
ほら、美姫さんの転院の話が来てから、凌太が寝ないでパソコンや資料で何かをずっと調べているのよ。
今日は顔色が悪くてフラついてたから、夕方、強制的に帰らせたの」
「凌太が……?」
確かに、昼休みに食堂で会った時、具合悪そうだった……。
「大丈夫なんですか?」
「それを美優に見てきて欲しいのよ」
今夜は人手が足りず由美さんが夜勤に入る。
帰れない由美さんの代わりに、凌太の様子を見てきて欲しい……という事だった。