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秋村邸に着き、玄関チャイムを鳴らす。

しばらくしてドアが開き、凌太が顔を出した。


「美優？ 何で？」

「由美さんに頼まれたの。夕飯作るね？」


由美さんの料理に比べたら下手くそだけれど、夜なべを続けている凌太の元気が出るようなものを作る。





「美優…料理、上手くなったな」

「ありがと」

食べながら凌太に言われ、嬉しくて顔がにやける。



「美優……飯…また食わない？」

なかなか箸の進まない私に、凌太が心配顔を向ける。


「最近あんまり食欲なくて……」

「……吐き気は？」

「時々……」

「最近発作は？」

「……軽いのが時々……。

凌太、お医者さんみたい」


問診モードになった凌太に苦笑いする。


「……医者だけどな」

苦笑いを返した凌太は、

「無理すんなよ」

と、優しく笑った。