テキストサイズ

そして僕等は絡み合う

第4章 人見 聡右の場合

散々笑って涙目になっている西垣さんに


「さて…今日で最後になりますが…ステーキでも食べますか?お寿司でもいいですよ…」


奢ると言った時から、ステーキは当然食べるだろうと思ったが、西垣さんは毎日ファミレスで済ませてくれていた。


「いいわよ…今日もファミレスで…」


西垣さんなりの遠慮だろうか…
ファミレスでもそんなに高いものは頼まないし…。


「いいですよ…遠慮しなくて…毎日約束通り付き合って頂きましたし…」


「別に…遠慮じゃないわよ…食欲がないだけよ…」


「…そうですか…」


まぁ確かに…高橋さんたちと焼肉食べてから、いつもの西垣さんらしくないかもしれない。


「そんなに高いものは食べさせたいなら、今日はファミレスで一番高いの頼んであげるわよ!」


西垣さんは片足を前にチョンと出して、人差し指を左右に振る。


ドッキン!


「マヨ…」


「ん?何よ?」


「いえ。行きましょうか…」


「もちろんデザートも頼むから!」


「はい…どうぞ好きなだけ食べてください…」


ドキドキと…胸の動悸が激しくなる…


今のポーズは…『マヨピョン』のキメポーズだった…。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ