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そして僕等は絡み合う

第4章 人見 聡右の場合

「わっ!なんて格好するんですか!?」


「あははははぁ~!こう見えても結構、柔らかいでしょ~!」


「そう言う問題じゃなくて!」


人通りは少ないとはいえ、通り過ぎる人たちがジロジロと見ていく。


「毎日ストレッチとかしてるんだからね~!」


ドッキン…


知ってますよ…

だってそれだって…


「で!人見さん何か悩み事?一週間奢って貰ったから、今日はラストデーで特別私が聞いてさし上げてよ!」


西垣さんは今度は前屈して、開脚した間から出した顔はメチャメチャ笑顔だった。


「そうですか…でも知ってますよ…」


「はぁ~?何をよ~!」


「ですから…」


マヨピョンが…毎日ストレッチ頑張ってるのは…
ファンなら知ってって当然の事を…。


自分の中の『疑惑』が『確信』に…
『否定』が『肯定』に…

変わろうとしていく…。


頬を掠める夜風と共に…
気持ちが穏やかに凪る。


「西垣さんは…誰ですか?」


「え…なに…それ?」


自分の問いに怪訝になる西垣さん。


「貴女の…もう一つの顔は…」


「マ~ヨピョ~~~~ン!!」


核心に触れ様とした瞬間…


地を這う様な声が…響いてきた。


遂にキタ…『マッドラバー』


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