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そして僕等は絡み合う

第4章 人見 聡右の場合

こんな時に!?
よりにもよって、南野さんだった。


もうすぐドアに辿り着きそうだった西垣さんまで、こっちを振り返る。


「西垣さん、中に入って!!」


「えっ…でも…きゃぁ!人見さん!」


「あ…」


「マヨピョンの敵~捕まえた~!」


振り返る間も無く、自分がマッドに捕まったのが分かる。


でも…守りたいのは自分じゃない…
マヨピョン…西垣さんなんだ。


「早くっ!」


ここで自分がマッドを食い止めれば、西垣さんは助かるんだ…

だけど…

明日からは、誰が彼女を守ってくれるんだ?


高橋さん…頼みますよ…。


届かない声を呟きながら、万が一の為に仕込んでおいた細粒スプレーをポケットから取り出そうとしたが


「お前なんか…消えてしまえ…」


「なっ…痛っ!」


腕が動かない様に羽交い締めにされた。


絶体絶命か…。


「お前~!人見さんになにするんだぁ~!」


ドッスン!


鈍い音と共に…


「うわぁっ!」
「わっ!」


マッドの腕から解放された。


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