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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

「もう~俺、ここに引っ越してきた来て本当に良かったよ!文武両道頼れる人が居るって、素晴らしいアパートだよね!」


高橋さんは缶ビールを高らかに掲げ、俺たちを絶賛してくれた。


「いえいえ!俺なんか、体力しか取り柄がなくて…」


「謙遜しなくていいピョン!柔道出来るなんて、海外でも心強いよね~!ボディーガードになってほしいピョン!」


高橋さんはもう酔っているのか、さっきから何回か不思議な言葉を使う。


その度に、人見さんの顔がちょっと曇るもの謎だった。


「今日は…奢らせて頂きますので…高橋さん、ピザとかも頼みますか?」


「おっ!ピザいいねぇ~!南野さんどう?」


「え…良いんですか?」


人見さんは滅多に見せない笑顔で


「はい…南野さんは命の恩人みたいなものですから…ピザくらい安いもんです」


「命の恩人だなんて…大袈裟ですよ!」


「本当!本当!恩人だピョン!」


「高橋さん…良い加減…マヨピョンの口癖真似るのやめて貰えますか…」


人見さんに注意された高橋さんは唇を尖らせて


「分かったピョ~ン…」


残念そうにビール飲んだ。


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