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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

『まぁ〜何とかなるっしょ!都合が良い日を後で連絡するよ〜!』


案外あっさりと承諾してくれた。


おぉぉぉぉっ!
ハードスケジュールの匂いを漂わせないこのスマートさ!


やはりイケメンは、やることなすことカッコいいなぁ〜!


着々と計画が進む喜びに感動して、スマホを力いっぱい握り締める。


「宜しくお願いします!人見さんに電話を戻し――――」


『ただ…一つ条件付けても良い?』


「戻します」と話し掛けのところで、高橋さんが条件を出してきた。


「条件すか!?はいっ!何でも言って下さい!和牛でも、海老でも調達しますから!」


どんなことでも全力で応えるつもりでいると、スマホを越しに高橋さんは楽しそうに笑いだす。


『はははぁ〜!じゃぁ宮脇ちゃんを必ず調達してくれるかなぁ〜!』


高橋さんらしい軽いノリで言ってきたが――――


心なしか声のトーンが少し低く聞こえた気がした。

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