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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

「いえ、お客様がお怪我がなければ宜しいんですが」


ニッコリ爽やかに微笑んで来た店員は、高橋さんにも引け劣らない輝きを発している。


世の中にはイケメンって沢山いるもんだな。


「はい、大丈夫です!本当にすみません!」


体育会系営業マンの俺は、社会常識的に条件反射で深々と頭をイケメン店員に頭を下げた。


「お客様、自分は大丈夫ですので。それより先ほどから何かお探しですか?目的のブランドとかございましたらご案内させて頂きますけど」


おぉぉぉ〜!
顔が良いだけじゃなくて、性格もイケてる人だな!


ここで親切なメンズに会ったのも運命を感じる。


ブランドが違ってもメンズ服関係者なら、宮脇さんのことも知っている可能性が高い。


思いっきり聞いてみることにする。


「ブランドではないんですが、探してる人がいるんです」


「人?店員ですかね?」


「はいっ!宮脇さんていう女性なんですけど!」


「宮脇……ですか」


宮脇さんの名前を出した瞬間――――


イケメン店員は一瞬だけ顔を曇らせた。

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