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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

「お客様…?」


長い髪を軽く靡かせて宮脇さんは振り返ると、驚いたのか目を見開く。


「南野さんっ!何でいんの!?」


「あははは~!すんません!ちょっと至急確認したいことがあったもんで」


「詞、知り合いなの?」


俺と宮脇さんの会話にイケメンくんは、伺うように聞いてきた。


「あ…うん。アパートの下に住んでいるの。柴多悪いけど売り場少しだけ頼んでいいかな?」


「あぁ、大丈夫だよ。何かあったら呼ぶわ」


『シバタ』――――
それがイケメンくんの名前のようだ。


「うん、サンキュー!南野さんあっちの端の方で話しをしていいですか?」


「はいっ!突然すんません!」


「いえ、ごゆっくり」


『シバタ』さんにも頭を下げると、微風が吹きそうな爽やかな笑顔で微笑まれる。


うおぉぉぉっ!
眩しいぞ!!


高橋さんといいシバタさんといい、天は二物を与えるもんだとしみじみ思った。

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