テキストサイズ

そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

宮脇さんとシバタさんのことを知っていながらも、高橋さんは宮脇さんを追っているのだろうか?


だから宮脇さんのツレない態度にも、笑顔で受け止められるのか!!


あんなにカッコ良いのに、忍ぶ恋をしているなんて!


俺の中での高橋さん株が、更に急上昇していく。


握り拳を握って感動に打ち震えていると


「南野さん?どうかした?」


宮脇さんが不思議そうに聞いてきた。


「あっ!すんません!ちょっと思うことがありまして。取り急ぎ宮脇さんの予定を知りたかったんす!」


我に返って慌てて謝る。


先ずは目的を果たさねば!


「そっか…皆んな参加するのかな?」


「今の所は俺と人見さんと…宮脇さんのお隣は参加予定です」


シバタさんを意識して、敢えて高橋さんを『お隣さん』と言っておく。


「そう…参加するんだ…」


高橋さんの参加に宮脇さんは、神妙な面持ちになった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ