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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

「有難うございます!」


「わっ!南野さん…声、落として」


大きめの声を出してしまった俺に、宮脇さんは慌てて店内を見渡す。


「あ…すんません。つい興奮してしまって」


「あははは〜一応店内なんで…。スケジュールは土日は難しいかもしれないけど、確認してみますね」


うおぉぉぉぉぉ〜!
宮脇さんも、なんて良い人なんだぁ〜!


「お忙しいのに、譲歩して頂き本当に助かります!」


「ふふ…南野さん、一番来て欲しいのは東さんでしょ」


うおぅっ!
俺の気持ちと目論みは、宮脇さんに見破られていたようだ。


「あっ!いやぁ〜あははははぁ〜!…バレてますか…」


「南野さん分かりやすいからね。東さん本人は気付いてないかもだけど」


「参ったな……あ…」


照れながら頭を掻いて苦笑いして顔を上げると、優しく微笑む宮脇さんの肩越しに――――


シバタさんと目が合った。

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