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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

いざ、行かん!!


そして……

俺はインターホンを押す指先に、渾身の一撃を込めて押そうとした――――途端


「南野さん、私に何か御用でしょうか?」


背後から愛しい人の声が聞こえた。


東さんだぁぁぁぁ――――!!


まさかこ俺が背後を取られるとは!
東さんには本当に、敵わないなぁ〜!


――――って!
そんな惚れ直している場合じゃない!


「東さん! 今朝話していたバーベキューの詳細をお伝えに上がりました!」


告白でもしたみたいに、作ったお知らせを東さんには最敬礼しながら差し出す。


「もう詳細決まったんですか? 南野さん、行動がお早いんですね」


東さんは可愛らしい声で俺を褒めて(?)くれながら、バーベキューのチラシを受け取った。


おぉぉぉぉ〜!
俺が作った物を東さんが貰ってくれた〜!


アパート関係のお知らせなのだから受け取って当たり前でも、東さんにとって第一印象が悪くて数ヶ月間避けられていた俺からしたら、プロポーズが成功したような気持ちだった。

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