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愛 人 契 約

第3章 近づいていく距離

夕貴と別れて家へ帰る。



久しぶりのファミレスもキャバもない完全オフの日。

夕貴と買い物できて楽しかったな~

夜はゆっくりお風呂につかって、のんびりしよう。

そんなことを考えながら電車に揺られていると、スマホが小さく震えた。





『こんばんわ。今週は何曜日出勤?』





黒崎さんだ。

あの日から、こうしてわたしの出勤日を確認しては、週に1~2回お店に来てくれる。

わたしを指名してくれる数少ないお客さんのひとりになった。





『木金土はいます!』

『了解。木曜日行けるかも』





電車の窓ガラスに映ったにやけている自分に気付いて、慌てて顔を整えた。

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