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愛 人 契 約

第6章 秘密の契約

わたしの表情の変化に黒崎さんは気付いたようだった。



「…様子がいつもと違うのは、昨日のことが原因?」



わたしは黙ったまま頷く。



「あんなことしちゃって、迷惑だったかな」

「そ、そんな…!それは違います!」



わたしは黒崎さんの方に向き直る。

黒崎さんはまっすぐわたしを見つめていた。



「そうじゃないんです。ただ…昨日一緒にいるところをお店の女の子に見られてしまって…」

「…そっか」

「それで…………」



『枕だって言われた』
とはなんだか言えなかった。

黒崎さんが昨晩わたしを抱いた、本当の気持ちはまだ分からなかったから。



「…お客さんとそういうことするのはルール違反だって言われてしまったんです」

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