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僕の初恋。

第7章 僕なんて…


「明日…どうするんだ?」
「行くよ。ここで逃げたら…教師失格だ」

今、俺は巧夜と
一緒に部屋で今後のことについて
話していた。

「…国語」
「は?」

突然発された言葉の意味がわからず、俺は聞き返していた。

「お前は、国語」
「あ、あぁ…」
「俺は、数字」
「だからどうした?」
「俺は国語は皆に教えられねぇ。他の先生だって同じだ。だから、辞めさせねぇよ?」
「巧夜…」
「お前の事だから、『もう学校には居れない』とかくだらない事考えてるんだろ?」
「…」

やっぱり…長年付き合ってきただけあるな…
見透かされてる。

「校長は、見逃すとさ。でも、教育委員会は…教師免許剥奪するの一点張り。…どうする?」
「…」
「…ま、一晩慎重に考えとけよ。お前の一言で学校の出方が変わるからな」
「あぁ…」

ガチャン…

巧夜が出ていった後の玄関を見つめて、俺はこれからを考えていた。

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