イケない同棲生活
第3章 3――新居にて
しかし、甘い余韻に浸っているのも束の間。
男が離れたかと思うと。
ビリーーーッ!!!
破いた。
私の、着ていた服を・・・・!!!!!
「ななななっなにすんのさぁあああ!!!」
「何って、脱がしてる」
あんたの場合脱がすんじゃなくて破ってるんだ!!!
平然とした顔で普通に答えんな!!
「さ、さむ…っ」
男に服を破かれたために、冷たい空気が肌を纏い、ぶるっと身震いする。
露わとなった下着を隠すように腕でクロスするが、さすがこの男。
「腕邪魔」
「むおっ?!」
たった四文字を口から吐き出すと、ぺいっ!と腕をどかされた。
「ち、ちょっと…っ!!」
「お前、いい加減言う事聞かねぇと、西園寺のとこに連れてくぞ?」
「そっそれはヤダ!!!!!!」
結婚なんてまっぴらごめんこうむる!!
「なら、今から言う事、逆らわずにちゃんとやれよ?」
「わ、わかった!!わかったから!!」
この男と同棲というのもあれだけれど、結婚よりまだマシだ!
そう思った私は、咄嗟に頭を縦に頷かせたけれど…。
男がニヤリと不敵に笑った瞬間、しまったと。
本気で後悔した。