イケない同棲生活
第3章 3――新居にて
まるで、全ての感情をぶつけてくるようなその行為に、思わず男の着流しに手が伸びて、ぎゅっと握る。
その瞬間、男は私の口内から舌を抜き、零れる唾液をぺろりと舐めると。
優しく私の手を剥ぎ取り、自分の指と私の指を絡めさせた。
「ぁ、」
小さく声を漏らせば、意地悪な笑みばかり浮かべていたヤツが穏やかに笑って。
「ご褒美、な」
「あ!?」
ヌプ・・・ッ
ゆっくり、ゆっくりと、絡められていないほうの骨ばった長い指を私のナカに埋め込んだ。
な、に…?これ…っ!!
「やだっぬ、いてっ」
「なんで?気持ちよくなりたいんだろ?」
「アァッンぁっ」
吐息を吐き出しながら、低く擦れた声を耳元で囁き、挿れられた時と同様に、ゆっくりと動き出す指。
ジュクッジュプッ…ヌプッ
「ア…あぁ・・・・ッぃやっんぁぁっ」
今までの愛撫とは比べ物にならないほどの快感が私を襲って。
段々と加速する指の動きだけに、神経が集中する。
おかしく、なりそうだ。