イケない同棲生活
第6章 犯人追跡?
ずるい。
真弘はずるい。毎回毎回。
私が欲しい言葉も、私の気持ちも全部わかりきってる。
それが悔しくてたまらないし。
凄く、嬉しくもある。
けれど―――…
「真弘――」
「何」
少し足早の真弘に必死に着いていきながら名前を呼べば、いつもの無愛想な声が返ってきた。
ずっと、聞きたかったことがあるんだ。
初めて会った時から、ずっと疑問を抱いていた。
真弘。真弘はなんで…なんで。さ。
「そんなに、優しくしてくれるの?」
私に、こんなに優しくしてくれるのだろう。