
イケない同棲生活
第6章 犯人追跡?
そのまま車を閉めて、運転席に座るもんだと思ってたけれど。
なぜかこいつはそのまま一緒に後ろの席に乗り込んで。
ガチャリ。
扉の鍵を閉めた。
「か、帰るんじゃないの?」
「帰るけど」
「じゃ、じゃあ運転席にド-ゾ?」
ほら、と手で促すけれど、真弘は私から目を離すことなく、徐々に間合いを詰めてくる。
え、なにこれ。
なんかすっごく嫌な予感がするんだけど。
「まだわかってねーんだったら、俺が教えてやるよ」
「ちょ、ちょ、ちょ、」
ニヤリと口角をあげ、妖艶に微笑んだ真弘のオーラは真っ黒で。
背後は扉。正面は真弘といったように挟まれ、私の逃げ場は一切無い。
「真弘さん。真弘様。真弘伯爵。お願いですからどいてくださりませんか」
「なら伯爵の言う事聞けよ」
「ひゃっ?!」
隅っこで縮こまっていた私の腰に腕を回し引き寄せた真弘は、
私の両腕を片手で簡単に拘束して。
「簡単に他の男に触らせてんじゃねえよ」
甘い囁きを零し、私の首筋に噛み付いた。
