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恋のハードル高し!!(に)

第2章 信頼

「はぁ、もう直ぐ中間だね?」


すみれはそう言って私の机を見ながら言った。
嫌なことを思い出させる。

なんで学生ってテストばっかりなんだろう。


「……だねぇ」

「で?昨日はテスト勉強デートしたんでしょ?楽しかった?」

「あーそれがね、するはずだったんだけど、タクに用事が出来てしなかったの。その代わりにチカが来て……あいつ本物のバカでさぁ」


分数も出来ない親雅を思い出して笑ってしまう。
中学で何をしてたんだってツッコミ入れたいくらいだ。


「……チカ……くん?」


すみれは少し眉をゆがませていた。
私がずっと好きでいっぱい泣いたのを知っているし、それを乗り越えて逞と付き合い出したことも知ってるから、少し不快なのかもしれない。

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