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恋のハードル高し!!(に)

第2章 信頼

「家まで送る」

「いいよ別に。みんなもいるし」


逞の申し出を断ったのは、みんながニヤニヤと私たちを見てるから。

カレカノなら普通でしょ?

だけど恋人と言う前に『幼馴染』なのだ。
こんな時に自分の身の上を恨みたくなる。


「大丈夫だって、タク。俺がちゃーんと送るから。つか、女に襲われることはあっても、男にはないだろう?」

「チカは一言多いんだよ!!」


思いっきりスネを蹴ってやる。
どこまで男扱いする気だ。つーか、私が女に襲われる前に親雅が襲われるだろ!!


「一番チカに送っともらいたくないんだけど」


逞は苦笑してそう言ったが、それが本心かどうかはわからない。

私の頭を軽くポンポンとあやしてから『じゃあな』
と手を振って帰っていく逞に私も手を振った。

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