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悪魔と淫美な世界へ

第7章 ~争いの先~

 
 
 
触れるだけのキスをした。
 
 
 
 っ!?
 
 
「…良い事を思いついた 
 お前が魔界を支配しろ 」
 
「…えっ…?」
 
 
「それは興味深いですね 」
 
 
 
ほとぼりが冷めた所に琉希が上空から現れ、3人の前に身軽な動作で着地した。
 
 
 
「あの…どういう事…で すか…?」
 
「お前が生きている間、 魔界の王になってもら う」
 
 
 えっ…!?
 
 
「何でお前が勝手に決め てる
 今は俺が王だ
 …全ては俺が決める」 
「私は黒胡様の提案に賛 成です」
 
「何?」
 
「魁様と黒胡様の戦いを 止める事が出来たのは ゆき様ただ1人です
 
 普通の人間より度胸が ありますし、しかも我 々悪魔を魅了させてし まう何かを持っていま す」
 
 
 
琉希は、眼鏡を中指で直しながら興味深い様子で話した。
 
 
 
「待ってっ!
 わたしただの人間だし っ…何の力も無いしっ 絶対無理っ!」
 
「それに関しては俺と琉 希…それに魁もいるか ら大丈夫だよ」
 
「っ!?
 勝手な事を言うな」
 
 
 
黒胡の発言に、魁は殺気立ち目を鋭くさせて睨みつけた。
 
そんな魁の反応を冷静に見ていた琉希は、中指で眼鏡を直してまた口を開いた。
 
 
 
「魁様は力ある者に王の 座を譲りたがっていま したよね?
 
 ゆき様は人間で魔力も ありませんが、魔界で 強大な力を持つ魁様と 黒胡様をこうやって手 懐けています
 
 これも力の一つだと思 いますが
 
 私も先程、ゆき様の迫 力に圧倒され思わず命 令に従ってしまいまし た」
 
 
 命令ってっ…
 間違ってはいないけど …
 
 
 
琉希はうっすら苦笑いし、チラッとゆきに視線を向けた。
 
 
 
「お前が王以外の命令に 従うなんてな
 
 お前もゆきに魅了され たのか?」
 
「2人とは違い、私はゆ き様の秘められた力に ですが」
 
「…そうか」
 
 
 
魁はいきなり立ち上がり、決心した様子でゆきを見つめた。
 
 
 
 
 

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