悪魔と淫美な世界へ
第7章 ~争いの先~
書斎では、訪問者用のソファーに隣り合わせで座っているゆきと魁…
そして、机を挟んで向かいのソファーには黒胡と琉希の姿があった。
「先ず、ゆき様には儀式 を受けてもらいます」
「え…儀式…?」
「はい、王の座を引き継 ぐための儀式です」
「それって…具体的に何 をするんですか?」
まさか…誰かを生け贄 になんてしないよね…
心配そうなゆきに、魁はさり気なく肩に腕を回した。
「元は、皆に存在を知ら せるのが目的だ
何も難しい事はないか ら安心しろ」
「う、うん…」
「では、早速儀式のドレ スと会場の準備をしま しょう」
「まあ、後は追々って事 で…
話しはもういいかな? 」
「はい」
「えっ…それだけですか っ!?
その…王の仕事とか… 私…何もしらないしっ …」
「特に決まった仕事は無 いです
何か問題が発生した時 には動いてもらいます が」
「そう…ですか」
「それでは、魁様はゆき 様が着るドレスを手配 して下さい
黒胡様は儀式の招待状 を皆に配って下さい
ゆき様は…儀式にする 挨拶でも練習していて 下さい」
「あ…はい…」
「早速使ってくれるね」
「ゆき、少し独りになる が気おつけて待ってい ろ
出来るだけ早く戻る」
「わかった
魁も黒胡さんも琉希さ んも気おつけてね」
話しが終わった所で4人はそれぞれ解散し、儀式の準備は手早く進められていった。