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悪魔と淫美な世界へ

第7章 ~争いの先~

 
 
 
「ゆき様、終わるまであ の椅子に座っていて下 さい」
 
 
 
琉希が言う方に視線を向けると、立派な椅子が用意されていてゆきは内心ホッとした。
 
 
 
「あ…はい」
 
「フッ…
 もう少し困った顔を見 たかったのに…残念だ ね」
 
「俺は本気だ
 座ってるだけなんてつ まらないだろう
 
 ゆき…手を取れ…」
 
「あ…魁…」
 
 って…何トキメいてる のっ!?
 ここでなんて恥ずかし すぎるよっ…
 
 
 
ゆきの胸は激しく高鳴り、また固まってしまった。
 
 
 
「…ゆき?」
 
「と、とりあえずっ…座 ってるねっ…」
 
 
 
恥ずかしそうに魁から目を逸らしたゆきは、焦りながら椅子の方へ移動しようとした。
 
が、慣れないヒールのせいでよろけてしまいバランスを崩してしまった。 
 
 
 きゃっ!!
 
 
 
倒れそうになったゆきを、魁は軽々と受け止めた。
 
 
 
「王、椅子まで俺が…
 どうぞ手を」
 
「えっ…は、はい…」
 
 
 
魁のエスコートで、ゆきは転ばないよう椅子の方へ移動していきゆっくりと座った。
 
 
 
 なんか…紳士的な魁っ て…結構良いかもっ… 
 いつもよりカッコ良く 見える…
 
 
 
横に立っている魁をボーッと見つめていると、目が合ってしまいゆきは思わず逸らしてしまった。 
 
 
「どうした?
 周りにほだされてその 気になったのか?」
 
「えっ!?ち、違っ…」 
「お預けされた分…この 後覚悟しておけ
 
 
 …ゆき…
 一緒に、史上最高の快 楽へ堕ちよう…」
 
「あ…」
 
 
 
悪魔な甘い台詞と熱い眼差しに、ゆきの胸はドクンッと脈打ち思わず見入ってしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 
「…うん」
 
 
 
 
 
 

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