テキストサイズ

悪魔と淫美な世界へ

第5章 ~魔界の王~

 
 
 
ロウソクの灯りだけで相変わらずの薄暗い浴場に、ゆきは少しグッタリとしながら湯船に浸かっていた。
 
 
 
 はぁ~‥気持ちいい… 
 
 魁‥普通に歩いてたけ ど疲れてなかったのか な?
 こっちはダメージ大な のに‥‥
 
 
 …それにしても…この 暗さ何とかならないか な…
 やっぱり‥ひとりで入 るのは結構怖い…
 
 
 魁‥琉希さんと何話し てるんだろう…?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その頃寝室では、魁と琉希が話し込んでいる姿があった。
 
 
 
「魁様、魔界に戻るなり 人間と寝室にこもるの は関心しません
 
 皆不満を抱えています が、特に女達からの不 満が強いです」
 
「そうか」
 
「ずっとあの人間を魔界 に居させるつもりです か?」
 
「ああ」
 
 
 
その言葉に琉希は顔色を変え、中指で眼鏡を直した。
 
 
 
「そうですか」
 
「気に入らないって顔だ な」
 
「いえ…
 ただ、女達が何か問題 を起こさないかと思い まして」
 
「俺じゃなくても、 こ の城にはいくらでも相 手はいるだろう」
 
「その様に言いましたが 納得はしていないよう です」
 
「そうか…」
 
 
 
魁は一瞬黙ると、何か思いついた様にまた口を開いた。
 
 
 
「近々、パーティーを開 く
 魔界全体に招待状を送 っておけ」
 
「わかりました」
 
「話しはそれだけか?」 
「はい
 今の所はですが…
 では、失礼します」
 
 
 
魁に軽く一礼した後、琉希は寝室を出て行った。 
 
 
 
 
 
 
 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ