悪魔と淫美な世界へ
第5章 ~魔界の王~
寝室…
ベッドの上で、魁はゆきに覆い被さりバスローブの紐に手を掛けた。
「魁っ…待ってっ」
「どうした?」
「あの‥‥魁は‥‥わた しの身体が…好きなの …?」
わたし何言ってるんだ ろうっ
でも…廊下で言われた 事がどうしても‥‥
目を逸らすゆきに、魁の顔は真剣になり鋭い目で見つめた。
「何か琉希に言われたの か?」
「琉希さんじゃなくて… その…他の人に‥‥」
「そうか…
ベッドで何度も身体を 重ねて愛の言葉を言っ ても‥まだ足りないの か?
どうしたら…俺の想い は届く…?」
「あ…わたし…魁の気持 ち‥わかってる…
でも…悪魔が人間なん か好きになるわけない って言われて‥不安に なって‥‥」
「そんな不安を掻き消す らい‥俺しか考えられ なくさせてやる」
ゆきが着ていたバスローブを強引に乱し、唇を重ねた―――
「んんっ…んっ…」
こんな強引にされてる のに嫌じゃない…
それどころか‥魁の全 部が欲しいって思っち ゃうっ…
「ゆき‥愛してる…」
吐息混じりの甘い言葉に、ゆきの気持ちは高まり甘える様に抱き付いた。
「魁っ」
「クスッ…
甘えたいのか?」
魁の逞しい腕がゆきを優しく包み込んだ。
誰にも邪魔されない2人だけの空間…
何か言葉を交わすわけでも無く、ただ愛おしむ様に抱き合った―――――‥‥‥