ちょっとえっちな短篇集
第1章 コンプレックス
耳に熱を感じた。比奈木は自分のすぐ脇に片手をつき耳を犯す。
耳朶にそっと触れられ、柔らかい部分を唇ではまれる。
舌でなぞられると体が震える。
邪魔なのか髪の毛をかき上げられる際に触れた爪の感触にまでゾクリとする。
「っ…やめて下さいっ…」
熱い舌が耳の奥深くまで進入してくる。
脳を直接犯される感覚。
ぐちゃぐちゃと厭らしい音が鼓膜に響く、
背筋に走る悪寒と紙一重の快感。両の手で自分の衣類を掴むが、体を起こしているのがやっとだった。
一体何故こんなことに、考えてみても答えは出ない。
ただ、股間がもう濡れて来ている事は確かだ。
自分で触ってしまいたい。
しかしスカートを掴んでいないと体が崩れ落ちて仕舞いそうだった。
他人から与えられる快楽に、慣れていない。
開きっぱなしになっていた口元から唾液がこぼれる。
「もう…やめて下さい…んっ…」
濡れた音をさせて、耳が解放される。
額を当てる様にして見つめられる。
これほどに至近距離で比奈木を見たのは初めてだったが、整った造作を感じるより、
その奇妙な笑い顔に意識がいってしまう。背筋に冷たい物が伝った。
耳朶にそっと触れられ、柔らかい部分を唇ではまれる。
舌でなぞられると体が震える。
邪魔なのか髪の毛をかき上げられる際に触れた爪の感触にまでゾクリとする。
「っ…やめて下さいっ…」
熱い舌が耳の奥深くまで進入してくる。
脳を直接犯される感覚。
ぐちゃぐちゃと厭らしい音が鼓膜に響く、
背筋に走る悪寒と紙一重の快感。両の手で自分の衣類を掴むが、体を起こしているのがやっとだった。
一体何故こんなことに、考えてみても答えは出ない。
ただ、股間がもう濡れて来ている事は確かだ。
自分で触ってしまいたい。
しかしスカートを掴んでいないと体が崩れ落ちて仕舞いそうだった。
他人から与えられる快楽に、慣れていない。
開きっぱなしになっていた口元から唾液がこぼれる。
「もう…やめて下さい…んっ…」
濡れた音をさせて、耳が解放される。
額を当てる様にして見つめられる。
これほどに至近距離で比奈木を見たのは初めてだったが、整った造作を感じるより、
その奇妙な笑い顔に意識がいってしまう。背筋に冷たい物が伝った。