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ちょっとえっちな短篇集

第7章 君と永久就職

水道の水が冷たい。まぁ当然だよな。季節的に考えて。
冬場の皿洗いはなかなかキツイ。
手なんて真っ赤でしもやけ寸前だ。

でもこのバイトはありがたい。
いろいろおこぼれにあずかれるし自給高いし。
店長はちょっと口うるさいけどそれはオレが遅刻するからだし(ごめんなさい)
すごく気にしてくれてるのも分かるし。

オレの家はいわゆる父子家庭で、
親父はトラック乗りであんま帰ってこない。

となるといろんなこと自分でしなきゃいけなくて、
金もきついからバイトも必須で、

毎日のいろいろに終われてんのに夢なんて考えられるかよ。

夢見て腹ふくれてりゃいいんだけどそうもいかねーからな。

大量の皿にこれまた大量の洗剤をぶっかけて泡立たせる。

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