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ちょっとえっちな短篇集

第7章 君と永久就職

案外貧乏人の人生なんてのもこんなもんかと変に悟ってる一方で
こんなのがいつまでも続くのは嫌だって
必死に生きようとしてるオレがいて、
ここから抜け出すにはきっとやっぱり勉強が必要じゃん?

って、
頭の中に丸められてゴミ同然になった進路の紙が浮かんだ。

親父に相談できない紙。
親戚もいないし頼りになる大人?
いたらこんな生活してないって。

だけど向かい合わなきゃいけない。
たった紙一枚がこんなにも重い。

分かってる分かってるけど今はバイト優先だろ、
自分に言い訳していらだつ気持ちを流すよう皿に水をかける。

水は冷たくって荒れ始めた手に刺激が走った。

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