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ちょっとえっちな短篇集

第2章 絡みつく鎖

いるかもわからない両親の変わりに私を育ててくれていた祖父母が相次いで亡くなった。
まだ通夜だと言うのに、私の処遇に遠い親戚がもめているのは幼い私にも十分に分かった。
親戚と言っても顔を見た事があるかどうかという人たちだ、
突然人一人を世話しろと言われてもすぐに頷けないのが分かる程度には大人だった。

そんな中で両親の知り合いを名乗る男性が私の身を引きうけようというのだ。
見たこともない男性、会ったこともない両親と同じくらいの年齢だろうか、
葬式用の黒いスーツに身を包んだその男性の言う条件をわたしはすぐに飲んだ。
どこの親戚に世話になっても迷惑をかけるだけだと分かっていたから
その男が生活や学費等の面倒を見る代わりに私の体を、
と言ってきたとしても、
不必要だと迷惑がられる事が分かっているのならば、
自分を必要としてもらったほうがいいに決まっている。

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