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ちょっとえっちな短篇集

第2章 絡みつく鎖

「考え事とは感心しないな…一体何を考えていたんだ」
今日の客は我が社の競合会社だった。
大きい案件への談合と融通の対価が私だったのだ。
内臓を深く、抉られる。
長時間責められたそこは充血して溶けきっているのが分かる。
この男に馴染んでしまってぴったりとはなれない。

私とは20以上離れていることを感じさせない体力で私を揺さぶった。
重ねた月日を感じさせる巧妙な手指に逆らうことなんてできない。
もっとも私に逆らうことなんて出来ないしそんな気もないのだけど。

「あいつの事を考えていたのか」
内臓を押し上げられる感覚に涙が滲む。
この男とうちの社長は酷く仲が悪いのだ
「あいつの目の前であいつの女を好きにできるんだ、こんなに楽しい事はない」

彼はベッドから離れたソファで全てを見ていた。
今日はそういう趣向なのだ。
乱れた顔もこの酷い水音も浅ましい姿も全部見られている、
そう考えると私のふしだらな体は更に潤んだ。

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