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ちょっとえっちな短篇集

第8章 きみじゃなきゃだめなの後

彼の部屋のベッドの上で
(わたしの部屋は昨日散らかしたままだから)
バスタオル巻いただけで、
メイクもなにもしてないわたしの上に覆いかぶさるみたいなアート、

家族になって10年くらいだけどこんな角度から見るのって初めて。
でもそれはアートだって一緒で、
わたしたちはすっごいドキドキしてた。

さっき変にポーズなんてつけなくったって知った仲だもんね
みたいに言ったけど。

だってこんな顔知らないもん。
こんな真剣な顔見るのはアメフトの中継の時くらいで、
それがわたしに向けられてるんだよ?

「くっそ…すっげー心臓いてぇ…なんだよエミリーだぞ、
妹の…落ち着け…くそ…」

わたしの上からどいて壁に向かってブツブツ言い出した。
男の人ってこういうときすっごいチキンだよね。

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