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ちょっとえっちな短篇集

第8章 きみじゃなきゃだめなの後

「…それをオレに聞かせるって、何がしたいのさ、
ああ分かった嫌がらせね、お前オレに嫌がらせしてんだろ」
「気付くのが遅いよ、嫌がらせ以外のなんだって言うのさ、
全部知ってたんでしょ知ってたなら早く言ってよね!」

ミントグリーンのネイルをビシリと向けて。
今日は爪先の方がライトブルーに塗り分けてあるんだ。
シンプルだけどキュートでしょ?

この前会った時のフランツの言葉。
「あいつはお前のことを愛してるよ、それは間違いない。
ただしかわいい妹としてだけど、」

これ、ほら、そのまんま答えだ。

アートの妹への行き過ぎた愛情は
たぶん親友のフランツは聞いてたんだと思う。

「今日の服も可愛いよ、いつもより年相応でそう言うのも似合ってる」

うん可愛いでしょ?
ダメージジーンズに、ライトグリーンのパーカーは
フードのとこがカラフルなストライプになってるんだよ。

でもわたしがキュートなのは分かりきってることだから今更言われたってねぇ

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