テキストサイズ

ちょっとえっちな短篇集

第9章 ナターレの夜に

で?その派手な衣装はなんて説明する気だ?
でかい袋の中身はどんなナターレのレガーロが入ってんだ?

そこまで話す気もないのか、
のらりくらりとはぐらかされる。
安っぽいチンピラや使いっぱでもなさそうだ。
顔で選ばれたボスのお気に入りってとこか?
頭もそこまで最悪でもなさそうだし飾っとくには悪くなさそうだ。

「という訳で重いタマと重い荷物をどうにかしたくてね、
世話してくれるやさしい誰かを探してたのさ」
「はぁ?いるわけねーだろーが、
聖人ニコラオス堂ならあっちだぜ」
サンタクロースのモデルになった聖人だって
こんな日にこんな厄介ごとには首突っ込むもんか。

おねんねの時間にはまだ早いけど夕飯には遅すぎる。
そんな時にクソ寒い外で何やってんだかな。

「そいつは残念だ、聖人ニコラウスにこいつを預けて
世界で一番うまいパネットーネを食いに行きたいんだがな」

でかい袋を担ぎ直して、うんざりした顔で言う。
重さは結構ありそうだけど見る感じ金属ではなさそう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ