
ちょっとえっちな短篇集
第9章 ナターレの夜に
さっきまでの締め付けられるみたいな緊張感はもうなくて、
グロックを掲げて勝利宣言だ。
「なんだよバッボナターレじゃなくて勝利の女神ヴィットーリアじゃないか」
感心したような声で惚れ直したなんて言う奴の顔は見えないけど
後ろから首に絡みついてその金色の髪に口づけなんか落としてやる。
大サービスだ感謝しろよ?
アタシは自由で、
大きく上げた腕は空に煌々と輝いてる月だって掴めちまいそう。
なぁマンマ、アタシはアンタの自慢の娘かな?
ナターレの夜に付きものなかんしょうをまた引きずり出して眺めてたら、
ぐしゃぐしゃって髪をかき混ぜられて
ああこいつのこうやって頭撫でるのがマンマみたいなんだなって気づいてしまった。
絶対に誰にも言わないけど。
「テメェ!前向いてろ!」
くたびれたベスパに二人で乗って、
これから向かう先がシエナの田舎町ってのもイカしてる。
もう一度手のひらを闇夜に向けて。
今のアタシは誰よりも自由だった。
グロックを掲げて勝利宣言だ。
「なんだよバッボナターレじゃなくて勝利の女神ヴィットーリアじゃないか」
感心したような声で惚れ直したなんて言う奴の顔は見えないけど
後ろから首に絡みついてその金色の髪に口づけなんか落としてやる。
大サービスだ感謝しろよ?
アタシは自由で、
大きく上げた腕は空に煌々と輝いてる月だって掴めちまいそう。
なぁマンマ、アタシはアンタの自慢の娘かな?
ナターレの夜に付きものなかんしょうをまた引きずり出して眺めてたら、
ぐしゃぐしゃって髪をかき混ぜられて
ああこいつのこうやって頭撫でるのがマンマみたいなんだなって気づいてしまった。
絶対に誰にも言わないけど。
「テメェ!前向いてろ!」
くたびれたベスパに二人で乗って、
これから向かう先がシエナの田舎町ってのもイカしてる。
もう一度手のひらを闇夜に向けて。
今のアタシは誰よりも自由だった。
