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今の会話はもしかして。

「オレお前に一つウソついてた」
へらりと笑う顔が薄暗いバールの明かりに照らされて
意外にもその表情は読めなかった。

「今のうちの元ナンバー２で現社長、そんでオレのカルチョ仲間」
なんだ意外と用意がいいじゃないか。

「シエナ出身だって誰にも言ってなかったけどあの
おっさんとスタジアムで会ってさ、
見たことある顔だなーって思ったらシエナ出身だってな、
まさか自分とこの組織の上の人間と一緒にカルチョで大騒ぎするとはね」

そんで意気投合して可愛がってもらったって訳
って笑顔がさっきいまでと違って見えた。
そういうの嫌いじゃない。

「オレはボスの話と愛人の話をカルチョ仲間にこぼして、
その人は同じ故郷を愛するものが無事シエナに帰れるようにしてくれただけのことさ」