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ちょっとえっちな短篇集

第9章 ナターレの夜に

砂糖たっぷりのラム酒を啜ってテオが笑う。

カーラはわざわざ寝しなにってベッドまで持ってきてくれるんだから
テオがマンモーニになるのも当然で
確かに世界で一番いい女って言うのも分かる気がする。
恰幅のいいカーラの笑顔は見てるこっちが幸せになれた。

ベッドに二人で腰掛ける。
暖房も付けてもらってとても暖かい。

ガキの頃から長身だったテオのベッドは二人で座ってても十分広かったし、
何年も帰ってないはずの部屋は埃ひとつなくって
両親に愛されてるって事がよく分かった。
産まれも育ちも全然違うのに今こうやって隣にいる不思議。

「あと少しで27日か、なんつー日だったんだか」
時計の針はもうすぐ0時

クリスマスなんてとっくに終わってるんだけどこれから何かが始まりそうな気がしていた。

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