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ちょっとえっちな短篇集

第9章 ナターレの夜に

今までバーリで自堕落に酒飲んで過ごしてた日々とは大違いだ。
でもとても自由。

これからの生活はアタシが得た自由の末に選んだんだ。
今のアタシは月だってつかめる。

なぁマンマ、
若く死んじまったアタシのマンマ。

欲しいものはなんでも手に入れる手癖の悪さと
耳を塞ぎたくなる様な口の悪さと、
クソみたいな家族への愛を持った
誰よりも強くて誰よりも優しかった理想の女

アタシはアンタに近づけてるだろうか
なぁアンタの娘はどうやら幸せになれそうだ。

「ねぇさっきっから何考えてるの?すごい楽しそうな顔してるよ」
「アタシのことだ」

「え、普通そこはウソでもオレのことって言うところじゃないの?お前ってばホントオレにやさしくないよね、でもそのつれなさも好きだよ」
「ならいいじゃねぇか」

どうやったってアタシはアタシなんだから。

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