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ちょっとえっちな短篇集

第9章 ナターレの夜に

髪をひっつかんで引き寄せる。
痛いなんて抗議も気にするか。

「とっくに過ぎちまってるけどお前がいいならそれでいいよ、
オレのバッボナターレはどんな明日をオレにくれるかな?」
「明日ねーまずは風呂に入らないと今日が終わらないだろう」

「カルチョを見に行こう、勿論チームはACシエナだ、
それからローマをまわるのもいいな、
ナポリに置いてきたお前のベスパ無事だといいが…
ダメだったらまた買ってもいい、
金ならあるしな、それからまたファックして…」

楽しそうなところまぁ待てよ。

「明日だけじゃなくて明後日もその次も来年だってあるからそう焦るんじゃねーよ」

掴んだままだった髪をもう一度引っ張って、
それから軽く口付けて。

唇も背中に回された腕の体温も心地が良い。
視線が合うとどちらともなく笑い合った。

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