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ちょっとえっちな短篇集

第10章 魔法少女29歳

醜悪に歪んだ亀裂から赤黒い肉塊がずるりとこぼれその淵をなぞる。

鼻先に触れるほど近く。
熱く湿った呼気が伝わり私の全身に鳥肌が立つ。

チロチロと動く先の割れたそれが、
この生き物の舌なんだって気付くのが遅れてしまう。

怖い、
今までのどこか間が抜けた魚人間とは全然違う…

「くさいッチ!生臭い!
見た目は違ってもお前も魚人間の親分だッチね!
醜いところはそっくりだッチ!」

「好きに言うがいい…
我はその代わりに力を得たのだから…」

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