テキストサイズ

ちょっとえっちな短篇集

第3章 DIVE

「クソ…なんでてめーに付き合っちまったんだ俺は…」
「えー?そんなんあたしと淳一のつきあいじゃなーーい!
よ!腐れ縁!憎いねこのこの!」

ごきげんですねーよかったですねー
お前がごきげんになると俺の機嫌が反比例するけどな。

そんな淳一の気持ちがわからないはずがないので
これはわざとでやっているのだ。
ハンドバッグを振り回すのもやめてほしい。太ももにがつがつ当たるからだ。

「淳一くんは優しい!!すっごい優しいねー!!」
頬に光の髪があたってくすぐったい。
いつもはいい匂いの髪も煙草と酒の匂いしかしない。

「おめーうるせーよ…」
深夜一時、住宅街に反響する光の声は迷惑だろう。
なにより自分が一番迷惑しているんだけど。

腐れ縁、さっきの言葉はまさにあたっている。
腐れ縁、本当に腐っている。

もううんざりだ、
なのに離れられないから腐れ縁というのだけれど。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ