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ちょっとえっちな短篇集

第3章 DIVE

「ねぇ淳一あたしもう歩けない…」
ふらふらと半ば引き摺られていた光が完全に足を止める。
光のマンションまでまだだいぶある。
こんなところで止まってもらわれたら困る。

「うるせーな、ほらとっとと歩け」
「歩きたくない、トイレ行きたい」
「置いていくぞ、漏らしたら絶対に置いていく」

ほっておいたらそのうち付いてくるだろ、漏らされても困るし。
肩から下ろしてはいバイバイと手を振って3歩歩き出せば背中に衝撃。
「…なんのつもりだ…離れないと殺すぞ」
「やけ酒だって言ったでしょ」
慰めて、
と背中に控えめな胸を押し付けられてため息を漏らした。

面倒くさい事になった。
ヒールのせいで自分とそんなに変わらない身長の光の吐息が首筋にあたる。
これもわざとやっているのかもしれない。

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